[03]停滞

Kさんと話していても一向に話が進まないことに、
しばらくして気付く。
やや呆然。

動産屋からは、早く契約しろ的なプレッシャーが強くなる。
さすがに僕たちも焦り始める。
なにしろ具体的なことがなんにも決まっていない。
さあ、どこから手をつけたらいいものか。
さっぱりアタマが回らない。
一気に流れていくはずだったのに、早くも座礁。
出航したばかりじゃん。

「ケンちゃんに頼んでみる?」
妻が言う。
僕は会ったことはないが、建築の仕事をしているらしい。
さっそく明日会うことにする。

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